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警察の護送車に乗る。(副題 長く長いホテル探し)   

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バスは途中いくつもの町に寄りながら走る。それにしても時間が長く感じる。そして、何回か頭を過った通り、21:10、7時間半近くかかって到着した場所はフェズではなくてメクネスだった。乗るときには複数の人にフェズと確認したのに。バスターミナルからは、もうバスはなさそうである。

2人連れの旅行者のあとを付いて町を目指して歩いていると、途中から自分の位置が地図で把握できて、そしてホテル探しが始まった。しかし、どのホテルも満室である。メディナ、新市街、とにかく歩き回り手当たり次第当たってみたが、一軒も空いていない。終盤に、どのホテルも空いていない、お祭りでもあるのか?と聞いてみるとそうだと答えたが、英語が通じているのかが怪しい。鉄道駅があるはずなのでもし治安が大丈夫そうだったら駅で朝までいよう、怪しかったらだいぶ歩かないと行けないが旧市街に戻って何とかして朝まで時間を潰そう、そう思って駅に行ってみると、23:28発のフェズ行きがあった。

駅の近くにはお酒の飲めるお店があって、まだ少し時間があったのでビールでもと思ったが、お店の雰囲気が怪しかったのでやめた。
遅れていた列車は、0:10ようやく出発した。

1:00フェズに到着。客引きに声を掛けられるが、自分で「歩き方」に載っているホテルに行く。しかし満室。駅に戻ってみるがもう客引きはいない。また歩き始めるがホテルがない。そのうちバイクに乗った青年に声を掛けられ、安宿街を教えてもらう。

そこに行こうと歩いていると、王宮の前で警官に職務質問される。と言っても友好的な感じで、どこのホテルに行くのか?こんな時間に歩いていては危険だ、タクシーを使った方が良い、と丁寧に対応してくれた。そしてまた歩き出すと、2回目の職務質問。夜中で危ないので、手前にホテルがあるからそこにしたらとか、何かあったら戻ってきなさいとか、また親切にしてくれる。そんなに危険な感じもしないけどなって思いながら王宮を過ぎると、急に怪しげな雰囲気になった。ここでこれは危ないかなと感じ、少し戻ってタクシーに乗ろうと思っていると、3回目の職務質問。似たような質問が始まる。ホテルの住所を聞かれるが、予約していない、ブージュルドー門近くの安宿を探すと答えた。そして、歩くのは危険か?と聞いてみると、なんと護送車の後ろに乗りなとドアを開けてくれた。思いがけない経験。警察の護送車に乗るなんて。そしてブージュルドー門まで連れて行ってくれた。

あれが門だと警官に教えられ、車は去っていった。目の前にホテルがあったのでそこで聞いてみようとすると、おじさんが寄ってきて呼び鈴を鳴らした。従業員が出できて、料金を聞くと200DHとちょっと高いので他のホテルにすると言ってホテルを離れた。そうすると今度は若い客引きが寄ってきた。そしてだいぶ歩いて案内されたのはゲストハウスだった。途中もあれこれと話しかけてくる。そこは広い部屋で、2泊で50ユーロ。もっと安い所にすると客引きに言うと、客引きは家主と交渉して最後は一泊150DHまで下がった。しかしこのうるさい客引きにチップを払いたくないし、もう疲れていて、一人になりたかったのでホテルにすると言って断った。門に帰るまでもいくつかのホテルを紹介しようとしてくるが、もう関わりたくない。すると客引きは汚い言葉を言い始める。余計に疲れる。最初のホテルに戻るとさっきのおじさんがまた寄ってきたが無視して自分で呼び鈴を押して中に入れてもらった。おじさんがお金を要求してきたが、このホテルは自分で見付けたんだと突き放す。従業員がおじさんに何やら話す(通訳してくれたのか?)とおじさんはあきらめた。

午前3時前、やっと寝ることが出来る。一人になれて心底ほっとする。移動が長かったし、歩き回ったし、何より砂漠の客引きやさっきの客引きなど、気疲れが激しい。本当に疲れ切ってしまった。もうくたくたです。

・・・と、長く長いホテル探しの道は、こうしてやっとのこと終了となりました。

by SAPPORO_MIYAGAOKA | 2009-05-29 19:20 | ヨーロッパとモロッコ | Comments(0)

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